【映画レビュー:インセプション】夢の世界に潜り込む、仮想世界系サスペンス

今回は、映画『インセプション』の感想レビューです。

夢の中に入り込んで諜報活動する設定が独特な映画でした。

一種の仮想世界ものと言えます。

前半はネタバレ無しのレビューなので、観る前の参考にしていただけます。

後半はネタバレ有りの感想・考察なので、まだ観ていない方はご注意ください。

映画情報
  • おすすめ度:7/10
  • 原題:『Inception』
  • 主演:レオナルド・ディカプリオ
  • 監督: クリストファー・ノーラン
  • ジャンル:サスペンス
  • 公開:2010年
  • 長さ:149分(2時間29分)

あらすじ

ドム・コブ(ディカプリオ)は他人の夢の中に入り込んで情報を盗んだり、植え付けたりする犯罪に手を染めていました。

日本人実業家サイト―(渡辺謙)は彼にミッションを依頼。

成功すれば過去の犯罪が帳消しになるということで、ドムは承諾することに。

ミッションの内容は、競合企業の跡継ぎをターゲットとして、会社を崩壊させるアイデアを植え付けるというものでした。

それほどのアイデアを植え付けるのは簡単ではありません。

そこでドムは信頼できるメンバーを募り、ミッションに挑みます。

良かったところ

個人的に一番印象的だったのは、渡辺謙が出演したことです。

僕が日本人なのですから、注目せざるを得ません。

このレベルの大作に日本人が主要キャラクターとして登場するのは、やはり誇らしいものがありました。

しかもディカプリオなど超有名俳優の前でも、渡辺謙の雰囲気じゃ負けていません。

当然ながら英語もしゃべってます。

僕には彼の発音がどれほど正確かは分かりませんが、個人的には全く違和感がないレベルでした。

 

渡辺謙演じるサイト―のミッションに挑むチームの姿は好きです。

僕はミッションのための仲間集め→チームプレーという展開自体がなぜかワクワクするので、そこは本作でも楽しめました。

これは『オーシャンズ』シリーズや、『ミッション・インポッシブル』シリーズに近いものがあります。

さらにこの映画で独特なのが、チームのメンバーが夢の違う階層で活躍することです。

本作では夢の夢の夢…のように、仮想世界が多重に存在します。

第一層の夢ではあるメンバーが残り、他のメンバーは第二層以下で活動…ということが起こるわけです。

この辺りも見どころですので、もし観ることがあればぜひ注目してみてください。

良くなかったところ

本作の仮想世界に関しては、非常に多くの設定が用意されています。

ストーリーはその設定のもとで進んでいって、仮想世界ものとして独特な面白さを作り出していました。

ただ悪い意味で気になったのは、設定が複雑&何でもありなところです。

例えば、

  • 現実世界で回り続けるコマ(トーテムと呼ばれる)
  • 仮想世界から現実に戻る方法(キック、あるいは死亡)
  • 鎮静剤のルール
  • 時間の進む早さ

などなど、たくさんの設定があります。

なるほど設定がきっちり決まっているのは良いことです。

しかし不思議なことに、観ていてなんでもアリになっている感がありました。

丁寧に設定されたルールやアイテムは、基本的にストーリーを進めることにしか使われません。それがちょっともったいないなと思いました。

それらを伏線として最後に思いもよらないトリックがあれば仮想世界の設定がもっと生きたと思います。

 

ストーリーについては、ドムがあまりにも妻の幻影に惑わされすぎだと思いました。

いや、ストーリーの内容そのものにケチをつけるのはナンセンスなのは分かっています。

ただ妻との因縁を重視しすぎていて、僕が求めている仮想世界まわりの面白さが圧迫されていた感がありました。

妻への愛情が登場人物(ドム)の原動力になっているのはOKです。

映画の中でそういう側面がもう少しタイトにまとまっていれば、もっとテンポよく観られたかな、と思います。

ネタバレなしのまとめ

以上、ネタバレ無しの範囲での感想レビューでした。

夢を舞台にした仮想世界もなので、以下の作品と雰囲気は似ています。

この辺りが好きな方はチェックして損はないと思います。

ネタバレありの感想・考察

注意

以下の感想・考察はネタバレを含みます。ご注意ください。

観た方でないと何を言っているのか分からないと思います。

コマは止まるのか

ラストシーンの解釈について。

本作では、「トーテム」と呼ばれる小道具が登場します。

これは今自分がいるのが現実か夢か判別するための道具です。

例えばドムのトーテムは変わった形をしたコマで、夢の中では回り続けるように出来ています。

 

ラストシーンでドムは2人の子供と遂に再会。

そのとき机ではトーテムが回転して、若干バランスを崩したところで映画は終わります。

つまり、ドムが子供に再会した世界が現実かどうかハッキリは描かれないということです。

これに答えはなく、各自が考察して楽しんでいいポイントだと思います。

 

僕の考えでは、コマは回り続けると思います。

つまり、そこはやはり夢の中だということです。

というのも、再会した子供の姿はそれまで何度も思い出していた姿と全く同じに見えました。

あとこれは僕の感覚でしかないのですが、作中でドムたちは夢への侵入を利用しつつも、そのシステムに振り回されていたようにも思います。

僕自身も、映画を観ていて何が夢で何が現実か確信が持てなくなりました。

サイトーのミッションは無事完了しますが、その一方でドム自身は夢にとらわれる…。

夢への潜入が面白い映画だけに、そういう悲しい終わり方もアリなんじゃないかなと思いました。

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