【映画レビュー:マトリックス レボリューションズ】圧倒的な映像美で魅せるシリーズ最終章

今回は、映画『マトリックス レボリューションズ』の感想レビューです。

本作はマトリックスシリーズの第三作目にして最終作。

ストーリー上の穴はあるものの、それを忘れてしまうほどの映像技術が印象的です。

前半はネタバレ無しのレビューなので、観る前の参考にしていただけます。

後半はネタバレ有りの感想・考察なので、まだ観ていない方はご注意ください。

映画情報
  • おすすめ度:9/10
  • 原題:『The Matrix Revolutions』
  • 主演:キアヌ・リーブス
  • 監督: アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
  • ジャンル:SF
  • 公開:2003年
  • 長さ:129分(2時間9分)

あらすじ

前作にて気を失ったネオは、仮想世界マトリックスと現実の境に閉じ込められてしまいました。

モーフィアスたちの助けによって、ネオは現実世界に戻ってくることに成功。

その間にも、マシンの軍勢が遂に人間のホームであるザイオンを襲撃し始めました。

襲撃を止めるべく、ネオとトリニティはマシンの拠点である「マシンシティ」へ向かいます。

良かったところ

シリーズ中最高の映像

本作『マトリックス レボリューションズ』では迫力のある映像が一番印象的でした。

シリーズのこれまでの作品でも映像は魅力の1つでしたが、本作はそのさらに上を行っています。

映像は特に次の2つシーンですごいと思いました。

まずは、ザイオンでの防御線。

そしてもう1つは、ラストバトル。

ここでは具体的なストーリーに触れたくないので、これ以上は書きません。

僕は映像技術のことは全くわからないので、「一体どうやったらこんな映像を作れるのだろうか」と、途方に暮れてしまいました。

しかも本作は2003年公開の作品だというからすごい。

この記事を書いているのが2019年なのですが、仮に今公開されたとしても通用するどころか、他を圧倒する映像だと思います。

良くなかったところ

映像があまりにも迫力があるので忘れがちですが、多少粗もあります。

ストーリーがはりぼて気味

本作はシリーズの最終章ということで、これまで続いてきた物語が完結します。

ただ、きちんとした設定がないまま雰囲気だけで進んだ部分がかなり目立ちました。

これについて、おそらく製作者側も自覚していると思います。

第一作『マトリックス』はストーリーの序盤ということもあり、整合性が取れていました。

第二作『マトリックス リローデッド』では、ちょっとほころびが出てくる。

そして、第三作では雰囲気で無理やり回収した…という印象です。

具体的にはネタバレになるので、詳しくは後で書きます。

マトリックス内のシーンが少ない

本作の特徴として、これまでの作品に比べて仮想世界マトリックス内のシーンが極端に少ないです。

細かい部分を除けば、最初と最後だけでした。

代わりに、現実世界の船やザイオンのシーンが多くなっています。

現実世界のシーンも、もちろん面白いです。

ただそれはどうしても普通のSFであることは否めません。

マトリックスの最大の魅力は、やはり仮想世界の中にあると思います。

それが少なかったのは、残念なポイントです。

ネタバレなしのまとめ

以上、ネタバレにならない範囲の感想レビューでした。

確かに穴はあるのですが、映像がすごすぎてそんなこと忘れてしまいました。

第二作まで観たのであれば、本作も観て損はないと思います。

ネタバレありの感想・考察

注意

以下の感想・考察はネタバレを含みます。ご注意ください。

観た方でないと何のことか分からないと思います。

人類、マシン、スミスの関係

僕の理解では、最終的に3つの勢力が出てきます。

非常にややこしいポイントなので、考察ついでにまとめてみます。

まず1つは、ネオたち人類。ザイオンがホーム。

2つ目は、人類を滅ぼそうとしているマシン。タコ型ロボット(センチネル)を送ってザイオンを襲撃したり、マトリックスを管理している勢力です。

そして3つ目が、マシンの勢力から切り離されたエージェント・スミス。

 

スミスについては、話が段々ややこしくなってきます。

そもそもエージェントというのは、マシン(マトリックスを管理するシステム)の手先です。

第一作において、エージェントの1人であるスミスはネオによって倒されます。

しかしそれが引き金になって、スミスはどういうわけかシステムから切り離された独立した存在になって生き返りました。

第二作ではそのことが語られています。

 

独立したスミスは、他人を乗っ取って自分をコピーする能力を身に着けました。

その様子は、第二作から描かれているとおり。

スミスはどんどん自分のコピーを増やしていって、全てを乗っ取ろうとします。

スミスが全てを乗っ取れば、マシンもスミスに支配されることに。

つまり、マシンにとってもスミスは敵対する勢力になったのです。

さらにどういうわけか、スミスは現実の人間をも乗っ取り始めます。

例えば、見方を裏切ってEMPを発動させたベインは、実はスミスに乗っ取られていました。

 

そこで、ネオはマシンシティに向かい取引をします。

内容は、自分がスミスを倒す代わりに、マシンがザイオンを攻撃するのをやめること。

マシンとしても、このまま行けば自分がスミスに乗っ取られるのは確実なので、ネオの提案に乗ります。

それがマシンシティでのシーン。

スミスが消滅した意味

ラストシーンでは、スミスがネオを乗っ取り、勝利したかに見えました。

ところがその後スミスも謎の光とともに消滅し、結果的に2人とも死亡。

これは一見すると意味不明なので、僕なりの理解を書きます。

 

第二作において預言者は、

「ネオとエージェント・スミスは対局に位置する存在」

といった内容のことを言います。

つまり、どちらかが死ねばもう片方も死ぬ…みたいな設定だったのではないでしょうか。

ネオが乗っ取られて死んだことで、スミスも連鎖して消滅…ということです。

納得できるかと言うとう~んですが、普通に殴り倒すよりは良かった気がします。

ストーリー上の穴

第二作から目立ち始めたストーリーの穴が、本作になってさらに大きくなりました。

個人的に特に不思議に思った部分を突っ込んでみます。

 

無理があるトレインマン

前作のラストシーンで、ネオはセンチネル(タコロボット)を止めた後昏睡状態になりました。

そして本作が始まると、なぜかネオは「マトリックスと現実の境」に捕らわれています。

どういうことかというと、

  • ネオが捕らわれたのは、トレインマンという人物(プログラム)が作った世界
  • トレインマンは、第二作から出てきたメロビンジアンの部下
  • メロビンジアンとは、マトリックス界で力を持っている人物

という設定です。

メロビンジアンは前作にて、ネオたちに部下をボコボコにされています。

その報復として、ネオを閉じ込めたそうです。

 

ここで突っ込みたいのは、

「センチネルを倒して昏睡したネオをどうしてトレインマンの世界に閉じ込められたのか」

ということ。

そもそもプラグに繋がないとマトリックスの世界には入れない設定なので、相当無茶なストーリーだなと思いました。

メロビンジアンの恨み以外に、前後のつながりがまるでありません。

でも、面白いからいいんですけどね。

雰囲気を楽しむだけで、あまり真剣に考えてはいけないのだと思います。

 

預言者の目?

ネオと引き換えに、メロビンジアンは預言者の目をよこせとモーフィアスたちに言います。

たぶんこれも雰囲気だけで、

  • 預言者の目にどんな意味があるのか
  • メロビンジアンはなぜそれが欲しいのか

という設定は、存在すらしないと思います。

あるいは、彼はそもそもネオを解放する気はなく、適当に「とうてい飲めない要求」を言っただけだったのかもしれません。

 

オラクルのキャスト変更

預言者を演じていたキャストが病気で亡くなったため、本作では別な人物が演じています。

お悔やみ申し上げます。

当然見た目が変わるので、作中では

「代償として見た目が変わった」

と語られています。

これについても裏のない設定なのでしょう。

ハリーポッターの校長のように、単にキャストが交代しただけでも良かった気がします。

おわり

以上、映画『マトリックス レボリューションズ』の感想レビューでした。

ツッコミどころを色々書いてしまいましたが、あくまで作品の評価は高いです。

SFアクションの傑作であることは間違いないです。

もちろん本作を単体で観てもしょうがないので、第一作『マトリックス』からご覧ください。

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以下の記事では、マトリックスシリーズの他の作品をレビューしています。

【映画レビュー:マトリックス】仮想世界がテーマの最高峰SFアクション 【映画レビュー:マトリックス リローデッド】安定のシリーズ第二作。

 

シリーズ全体のレビューまとめはこちらからどうぞ。

まだ観たことがない方が全体像を知るのに役立つと思います。ネタバレはありません。

【マトリックスシリーズ】三部作のレビューまとめ…SFアクションの最高傑作シリーズ

 

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