【映画レビュー:トータル・リコール】記憶、現実とは何か?…哲学的テーマの壮大なアクションSF

total recall

 

今回は、英語『トータル・リコール』(2012年)のレビューです。アーノルド・シュワルツェネッガー主演の1990年の同タイトルの作品とは別物です。

記憶をとりまく哲学的なテーマ+アクションSFで、最後まで見入った作品でした。これはかなりおすすめの部類。

映画情報
  • 原題:『Total Recall』
  • ジャンル:SF
  • 公開:2012
  • 長さ:およそ110分

あらすじ

舞台は、大戦争で汚染された世界。

人々はブリテン連邦(UFB)とコロニーに分かれ、コロニーの人々はUFBに搾取される形で日々労働に明け暮れています。

主人公もコロニー労働者の1人。奴隷のような労働に違和感を感じながらも、妻と2人で暮らしていました。

あるとき主人公は、記憶を移植して非現実的な体験が出来る「リコール社」に興味を持ちます。そこではまるで現実の出来事のようにスーパースターになることも、スパイになることも出来ます。

そしてそれがきっかけで思いもよらぬ真実が浮き彫りになって…。というのがざっくりとした導入です。

マトリックスのような哲学的な面白さがある

本作『トータル・リコール』はアクションSFとしての面白さと同時に、記憶をテーマにした哲学的な面白さがあります。CGを駆使した演出も迫力がありますが、テーマそのものの魅力の方がメインに感じました。

今認識している現実とは何なのか?記憶として頭の中にある過去の事実はどこまで本当なのか?

こういった題材は、映画『マトリックス』シリーズと共通するものがあります。

マトリックスでは現実だと思っていた世界が実は作り物で、本当は素っ裸の状態で眠らされていますよね。

マトリックスを仮想現実を扱った作品と表現するなら、トータル・リコールは仮想記憶を扱っていると言えます。

SF的な設定が面白い

トータル・リコールの設定(+演出)で特に印象的だったのは、作中で「ザ・フォール」と呼ばれる装置です。

コロニーの労働者はヨーロッパからオセアニアまで移動して労働します。ここで出てくるのが地球を貫通する移動手段「ザ・フォール」。

やや語弊があることを承知で書くと、ものすごい数の人を収容できるジェットコースターみたいな感じです。ヨーロッパからオセアニアまで長い通路があって、そこをエレベーターのように行き来できるようになっています。

この設定自体も面白いですし、CGを使った壮大な光景は息を飲むものがありました。

他にも「リコール社」を初めとするSF的なギミックがたくさん出てきて、ワクワクします。

個人的には傑作SF

以上、『トータル・リコール』の感想レビューでした。

1990年の同名作品や、フィリップの原作はまだ観て(読んで)おらず、あくまで単体としての感想です。

個人的にはSFの中でもかなり面白い部類だと思いました。繰り返しになりますが、記憶をとりまく設定がそもそも面白いです。

マトリックスが好きな方ならドンピシャかなと思います。