【映画レビュー:バニラ・スカイ】夢と現実のラブロマンス&サスペンス

今回は、映画『バニラ・スカイ』の感想レビューです。

ロマンスとサスペンスの両面を持つ内容でした。

個人的には可もなく不可もなく。

前半はネタバレ無しのレビューなので、観る前の参考にしていただけます。

後半はネタバレ有りの感想・考察なので、まだ観ていない方はご注意ください。

映画情報
  • おすすめ度:7/10
  • 原題:『Vanilla Sky』
  • 主演:トム・クルーズ
  • 監督: キャメロン・クロウ
  • ジャンル:サスペンス
  • 公開:2001年
  • 長さ:136分(2時間16分)

あらすじ

父から会社を受け継いだデヴィッド。

彼にはジュリーというセックスフレンドがいました。

しかし自身の誕生日パーティーでソフィアという女性に一目惚れしてしまいます。

その様子を妬んだジュリーは発狂し、デヴィッドと車ごと橋から落ちる形で無理心中を図りました。

ジュリーは死亡し、生き残ったデヴィッドも顔に大きな怪我を負います。

それから精神的にも不安定になったデヴィッドは、夢とも現実ともいえない現象を経験することに。

総評

本作『バニラ・スカイ』は、ひとことで言えばロマンスとサスペンスを両立した作品です。

観始めるうちは普通のラブロマンス映画です。

富豪デヴィッドのプレイボーイっぷりがこれでもかというくらい出てきます。

しかし、仮面の男が尋問を受けるシーンが挟まることでサスペンス的な雰囲気も出てきます。

総評としては、どっちつかずになってしまった感がありました。

サスペンス面でもっとひねりがあればさらに面白くなっていたと思います。

良かったところ

幸せなシーンと絶望するシーンの対比は上手く描けていたと思います。

映画を観始めてまず感じるのは、トム・クルーズ演じるデヴィッドのリア充具合。

超大手出版社の株の51%を受け継いでいるので、すさまじい富豪です。

さらに超ハンサムなプレイボーイでもあります。

それが思わず嫉妬してしまうくらい幸せそうなので、正直観ていて苦しかったです。

しかし、観ていくにつれて、幸せなシーンを強烈に描くことには意味があったと気づきました。

あらすじのとおり、ジュリーの無理心中によってデヴィッドの顔はむちゃくちゃになってしまいます。

それからのデヴィッドの生活は、お金こそあるものの、ひどい有り様でした。

かつての意気揚々とした感じはなく、卑屈で、精神的にもおかしくなってきます。

これら後半の絶望的なシーンは、前半の幸せな様子によってさらに引き立ちます。

いや、別に他人の不幸は蜜の味と思ったわけではありません。

むしろサスペンスとしての盛り上がりを作るという意味で、面白い変化だと思いました。

良くなかったところ

正直なところ、僕にとって本作は普通の映画でした。

これとって悪いところもないけど、すごく良いところもない。

印象は薄い方です。

 

特に不満点を挙げるなら、オチにもうちょっと驚きや必然性が欲しかったなと思いました。

確かに、オチは最初の時点では予想できないものです。

では最後のネタバラシになって特別驚いたとか、ハッとしたかというと、そうでもない。

途中のストーリーも目立って面白かったというわけでもないので、薄味に感じてしまったというのが正直なところです。

このように感じたのはたぶん、僕がロマンスに興味がないのが原因だと思います。

本作はロマンス半分サスペンス半分みたいなところがあると上にも書きました。

これは良い意味では両立とも言えますが、悪くいえばどっちつかずとも言えます。

ロマンス・サスペンスの両面から楽しめる方であれば、もっと印象が強い作品になっていたかもしれません。

ネタバレなしのまとめ

以上、ネタバレ無しの範囲での感想レビューでした。

一言でいうと、個人的には普通でした。

何とも当たり障りない感想ですが、それが正直なところです。

夢と現実をテーマにしたサスペンスとして大きく期待すると、ちょっと肩透かしを食らうかもしれません。

とはいえ理詰めの硬派な作品と思わなければ、アリだと思います。

ネタバレありの感想・考察

注意

以下の感想・考察はネタバレを含みます。ご注意ください。

どこまでが現実だったのか

ストーリーのオチは、デヴィッドが途中から冷凍保存されて夢を見ていた、ということでした。

ここで、「じゃあどこまでが現実なんだ」という疑問が湧きます。

これについては作中でも説明はありますが、ここでは僕の理解を書いてみたいと思います。

 

まず、デヴィッドは本当にハンサムな金持ちでした。

一見妄想なんじゃないかと思いますが、これは事実です。

さらに、次のことも現実です。

  • ジュリー(ブロンド、キャメロン・ディアス)とセックスフレンドの仲だった
  • ソフィア(黒髪、ペネロペ・クルス)に一目惚れした
  • ジュリーの無理心中に巻き込まれた
  • 顔面がめちゃくちゃになった
  • クラブで酔っ払ったあと、路肩で眠り込んだ

 

で、デヴィッドは路肩で眠り込んだあと本当は死んでしまいます。

いや死ぬというよりは、作中に出てくる犬デニーのように冷凍状態になりました。

そこでエリー延命プログラムに参加し、夢の世界を生きていたというわけです。

つまり、路肩で目を覚ました後のことは全て夢です。

確かに目を覚ましたらソフィア側にいてが優しくしてくれたのは妙でした。

その後の意味不明な現象が起きたのは夢だからです。ソフィアとジュリーが入れ替わるとか…。

「Open Your Eyes」と言ったのは?

最後にデヴィッドはプログラムから抜け出し、現実を生きることにしました。

ラストシーンでデヴィッドは目を覚まし、誰かが「Open your eyes」とささやきます。

「これは誰の声だろう?」と疑問に思いましたが、材料不足でハッキリとは考察できず。

デヴィッドはプログラムの中で100年以上夢を見ていたので、ソフィアはもういないと思います。

そもそも現実の終了時点でソフィアはデヴィッドに愛想をつかしていた感じでしたし、寄り添う理由もありません。

ジュリーも無理心中の時点で死んでいます。

プログラムのスタッフの声でだったのでしょうか。

「Open Your eyes」は映画の冒頭にも出てきますが、特別な意味はないのかなと僕は思いました。

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